9, 讃岐うどんの事情(2004/12/16)

クリスマスリース


すっかり寒くなってきましたが、皆様お変わりありませんか? 少し更新が遅れてしまいましたが、今週も実りある一週間でした。いつも応援ありがとうございます!

さて、これまで当店のメニューについていくつかお話ししてきましたが、肝心のうどんと塩についてきちんと報告しておりませんでした。
塩に関しては、書かねばならぬことがたくさんありすぎて別コーナー「北の天日塩」を設け、現在構成を思案しているところです。いずれそちらのコーナーで存分に紹介差し上げる予定です。と言うわけで、簾舞だよりではこれからうどんに関する当店のこだわりについて書こうと思っております。

・・・と、こだわりを書くその前に。最近、日本のうどんを代表する讃岐うどん業界で「小麦の不正表示」が発覚したことを皆さんご存じでしょうか? 
(詳しい記事はこちらをお勧めします: 2004/11/28 東京新聞 特報

東京新聞の記事によると、讃岐うどんの味として定着している小麦はASW(オーストラリアン・スタンダード・ホワイト)という、オーストラリア産の小麦です。現在、全体の約90%がASWでまかなわれているそうです。今回の不正表示事件は、ASWで作られたうどんが、香川県が「美味しい県産の小麦を」と開発の努力を続けてきた「さぬきの夢」という品種でできているという表示をされていたというものです。

しかし、この記事を読むと讃岐うどんを支えているASWが「輸入」ということでさぬきの夢より劣っているわけではないとわかります。当店のスタッフも、うどんの開発のために何度か香川県を訪れているのですが、やはり本場の讃岐うどんは非常に美味しい! 「名店」といわれている店のレベルも高いけど、その辺の普通のお店のレベルがかなり高い。それにうどん店の混み具合といったら札幌のラーメン店どころの騒ぎじゃありません。庶民の味として大量にうどんを消費し、かなりのレベルを維持している。輸入に頼らざるを得ないのも納得ですし、その小麦が輸入だからといって何ら遜色ないことも事実だと思います。

実際に当店で小麦粉を仕入れる際に知ったのですが、現在使用している道産の小麦より値段が高い輸入小麦もいくつか出回っています。

良質の輸入小麦があるにもかかわらずなぜ国産、それも道産にこだわるのか? 簡単に言いますと「美味しいから」という一言に尽きるのですが・・・。次週、道産小麦について詳しくご紹介する予定です。どうぞご期待ください!

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